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リジェネフロ株式会社への投資実行について

東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社(本社:宮城県仙台市、代表取締役社長:樋口 哲郎、以下「THVP」)を無限責任組合員とするTHVP-2号投資事業有限責任組合は、リジェネフロ株式会社(本社:京都市 左京区、代表取締役CEO:森中 紹文、以下「リジェネフロ」)に対して投資を実行いたしました。
なお本件は、大和日台バイオベンチャー2号投資事業有限責任組合、JICベンチャー・クロース・ファンド2号投資事業有限責任組合、京大ベンチャーNVCC2号投資事業有限責任組合、Golden Asia Fund III,L.P.MCIイノベーション投資事業有限責任組合、イノベーション京都2016投資事業有限責任組合、ジャフコSV6投資事業有限責任組合及びジャフコSV6-S投資事業有限責任組合、三菱UFJライフサイエンス3号投資事業有限責任組合、QB第二号投資事業有限責任組合、旭化成株式会社、Industrial Technology Investment Corporation、株式会社島津製作所、SCREENホールディングス、中信ベンチャー・投資ファンド7号投資事業有限責任組合、関西イノベーションネットワーク2号投資事業有限責任組合、東洋製罐グループホールディングス株式会社、トレイダーズFinTech1号投資事業有限責任組合等との協調出資となります。

リジェネフロは京都大学iPS細胞研究所(CiRA)長船健二副所長・教授のグループの研究成果を基に2019年に設立されました。長船教授はiPS細胞から常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の疾患モデルを作成し、低分子医薬RN-014を見出しました。この治療薬はタミバロテンとしてすでに薬事承認済治療薬であったため、現在、前期第二相臨床試験(P2a)を実施しています。長船教授は、世界で初めて胎生期のマウスの腎臓から、糸球体や尿細管に分化する能力を持つネフロン前駆細胞を同定し、iPS細胞を高効率にネフロン前駆細胞に分化誘導する技術、拡大培養技術などを確立することに成功、作製したネフロン前駆細胞を腎臓病モデルマウスの腎被膜下へ移植することで腎障害の進行を抑制する効果があることを確認しています。現在、iPS由来ネフロン前駆細胞を細胞医薬として研究開発し、前臨床段階にあり、臨床試験に向けた準備を行っています。

また、北海道大学と京都大学の共同研究の成果1)として見出された低分子医薬を臨床開発しており、東北大学においては、大学病院腎臓・高血圧内科 豊原敬文准教授がCiRA留学時代にiPS由来ネフロン前駆細胞の腎障害の進行抑制を見出し、論文2)の筆頭著者であることから、東北大学との連携により、さらにリジェネフロの事業が推進されることを願っています。

リジェネフロの治療薬の前期第二相臨床試験(P2a)の実施とヒトPOC(Proof of Concept)の取得ならびにiPS由来ネフロン前駆細胞の臨床試験にむけての準備と実施に期待し、本資金調達に参画いたしました。

THVPは、今後も国立大学発の革新的技術の社会実装に向けて、大学発スタートアップに対する積極的な支援を進めて参ります。

1)Shin-Ich Mae, et al Human iPSC-derived renal collecting duct organoid model cystogenesis in ADPKD. Cell Rep. 2023 42(12), 113431
2)Takafumi Toyohara, et al, Cell Therapy Using Human Induced Pluripotent Stem Cell-Derived Renal Progenitors Ameliorates Acute Kidney Injury in Mice. Stem Cells Trans Med. 2015. 4, 980-992

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東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社
〒980-0845 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉468-1
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