東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社(本社:宮城県仙台市、代表取締役社長:吉村 洋)を無限責任組合員とするTHVP-1号投資事業有限責任組合は、2020年1月31日に株式会社エピグノ(本社:東京都港区、代表取締役社長:乾 文良)へ50百万円の投資を実行いたしました。本出資は、民間ベンチャーキャピタル等と共同での実施となります。
これまで、国内病院(特に公立)の手術室をうまくマネジメントする仕組みがありませんでしたが、東北大学病院の志賀助教が東北大学病院で手術室のデータを入手・解析して(科学研究費補助金・採択研究)、これを解決できるAIシステムが完成しました。同社は、この研究成果を事業化して国内他病院に導入支援することで手術室の効率化を通じて医療に貢献するべく活動を行っています。
志賀助教はこれまでに科学研究費補助金の支援を受けて、手術前後で分散していた臨床、レセプトデータを1つのデータベースへ統合して1万例以上の周術期患者データを統合のうえ格納し、さらに、このデータベースを使い予測モデルを構築しました。その結果、深層学習(AI)を使って、新規の手術室入室患者の重症度をもとに「手術所要時間」と「必要治療金額」を予測することが可能となりました。また、これにより、予測値から原価計算を行うことや、手術部門収益の分析も可能となりました。
当社は現場医師に使いやすいユーザーインターフェースを構築して、病院の過去のデータからほぼワンクリックで「手術スケジュール最適化(各手術室の予定や医師、看護師のシフトまでを最適化)」、「病院の費用構造分析」が可能なソフトウエアを構築して志賀助教の研究成果を発展させました。現在、国内2病院に導入済みで、東北大学と連携しながら他の病院への展開を目指しています。
THVP-1号ファンドは同社の事業化を加速させるべく、出資とあわせて支援を行ってまいります。
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